昨日から夫が熱心に1枚の広告を見ている。
覗くと、焼肉屋のクーポン付き広告。
「明日は焼肉を食べに行くぞ｣
夫はウキウキしてまた広告に見入っていた。
今日16時。
寝室からアラームの音がして、昼寝をしていた夫がもっそりと起きてきた。そして広告を見てニヤニヤ。
どちらの車を出すかで少しもめた。そりゃ～、焼肉臭くなるから。運転は夫がすると言うので、仕方なく私の車を出すことにした。
「私、免許証もお財布も持っていかないよ」
車代は高いんだからね。
お店に着くと17:01。すでに1台の車が停まっていて、人が降りているところだった。
「あー、一番乗りできなかったぁ」
ちょっと悔しそうな夫。まぁ、気持ちはわかるけど。
適当に注文して黙々と食べた。
私たちは食事中にあまり話をしない。というか、夫が美味しそうな食べ方をするので話しかけたら悪いかなと思ってしまう。本当に、無心で食べているんだもの。
「はぁーっ、苦しいっ」
あれだけ食べたら苦しくなるでしょうという量を食べて、夫は満足そうだった。会計時も食べすぎなんじゃないの？という金額。それにクーポンをつけて、ちょっと食べたかなという金額にした。
車に乗ってシートベルトをすると、
「腹が苦しい｣
と、お腹をさする夫。
それよりも早く帰って車の換気をしたかったので、急かして運転させた。
夫は本当に美味しそうな食べ方をするので、ついあれもこれも作ってしまいそうになる。たいてい美味しい美味しいと言いながら食べてくれるけれど、電子レンジで唐揚げを作った時は、衣が生っぽくて食べてくれなかった。
「こんな物食えるか｣
なんてちゃぶ台をひっくり返す某漫画主人公の父のような態度はとらない。（わかる方、同世代ですね)
料理はあまり得意ではないけれど、夫の食べっぷりに救われている。